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プロ野球界で代打の実績を積み上げ、どことなくプロフェッショナルな雰囲気を醸し出す打者のことを〝代打男〟と呼ぶ。カープでは現在、松山竜平(38歳)がその称号を持つ。彼はセ・パ交流戦でDH(指名打者)も務めたが、やはり代打という舞台がよく似合う。6月9日のロッテ戦だった。1-1同点の8回。カープは1死から6番・石原貴規、7番・矢野雅哉の連打で一、二塁のチャンスを迎えた。この場面で新井貴浩監督は迷わず、代打に松山を送った。降り注ぐ雨の中、松山のフルスイングが左中間を襲う。打球は前進守備の中堅手・高部瑛斗のグラブの先わずか20㌢のところを抜け、勝ち越しタイムリーになった。二塁ベース上で、いつもとは違う渾身のガッツポーズが出た。この一打は自身6試合ぶりの安打で、打点がつくのは15打席ぶりのことだった。試合は4-1でカープの勝ち。ただ、このところは経験豊富なベテランでも要所で一本出ない苦しみを味わっている。6月初旬。好機で打てなかった試合の夜は眠れなかったという。「あれだけヒットが出なかったら、やっぱり苦しい。これでダメだったら、もう終わるしかない。そのくらいの覚悟を持ってやっている」。しかし思うに、代打というのは2割5分打てば十分だ。今、彼への期待度が少し高すぎるように思う。彼は投手が右でも左でも関係ない。特に一般的に打ちにくいとされる低めに強いし、高めのボール球でもヒットゾーンに飛ばせる。ファンはあと何年〝代打松山〟の姿を見られるのだろうか。まだまだ彼のプロフェッショナルな打撃を見たい。
プロフィル
迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」