加工治具や金型部品製造のアライ(佐伯区石内北5―3―15、新井隆社長)は3月15日、本社工場に内径と外径の両方を加工できる縦型の複合研削盤を導入した。これまで受けていなかった大型部品に対応の幅を広げるほか、作業の効率化と製品の高精度化につなげる。自動車部品製造の広島アルミニウム工業(西区横川町)向けが納品先の大半を占めており、従来から大型部品の対応要請を受けていた。新設備はジェイテクト製で、約4500万円を投じた。主に金型部品のガイドブッシュ(円筒型の精密部品)の加工に使用。これまで受注できなかった外径260㍉、内径120㍉、長さ350㍉以上の部品に対応できるようにする。研削能力は最大3倍になるほか、これまで内径と外径のそれぞれの研削盤で段取り替えを行っていたため、作業の大幅な効率化を図る。試運転を経て、4月中旬の稼働を計画。初年度の関連売り上げは3000万円を見込む。新井社長は「古くなった既存設備を更新しつつ、新たな売り上げの獲得につなげたい」と話した。東区尾長東で1996年に設立し、来年30周年を迎える。2016年に現在地に本社工場を新築移転した。24年5月期売り上げは4億3800万円を計上。
担当記者:梶原