住宅リフォーム地場大手のマエダハウジング(中区八丁堀、前田政登己社長)は3月31日、賃貸仲介・管理の島根不動産(佐伯区楽々園、高山伸介社長)の全株式を取得し子会社化した。双方の強みを生かし、賃貸住宅のメンテナンスや、長期修繕計画の受託などに力を入れる。近年M&Aを積極化しており、グループ10社体制となった。

島根不動産は1966年創業で、広島・廿日市市を主エリアに賃貸住宅の仲介・管理などを手掛ける。2024年7月期売上高は約3億円で、社員数は25人。自己資本比率はおよそ7割と安定経営を続ける。将来を見据えた事業承継への対策と、グループ入りに伴う相乗効果での事業拡大を目指し、M&Aの可能性を探っていた。代表取締役に前田社長が就き、高山社長(56)は取締役社長として引き続き経営を担う。マエダハウジンググループの知見やネットワークを生かし、島根不動産は賃貸住宅のメンテナンスに注力。建物の長期修繕計画の提案や、給排水設備の取り換え工事などに迅速に対応できる体制を整える。前田社長は「以前から当社にも賃貸仲介の依頼があり断っていた経緯がある。高山社長らの誠実な経営姿勢が決め手になった」と語る。高山社長は「前田社長の人を大事にする経営に共感した。水道や電気などの職人が減る中、これから『メンテナンスに強い管理会社』が選ばれる条件になるだろう。相乗効果を最大限に発揮したい」と話した。マエダハウジングの24年12月期のグループ連結(6社)売上高は45億3000万円で過去最高を更新。新会社のグループ入りなどで今期は50億円の突破を見込む。

担当記者:梶原

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