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人生、何が起こるか、誰も分かっちゃいない。中区の八丁座で公開中のドキュメンタリー映画「104歳 哲代さんのひとり暮らし」を観て、そう感じた方も多いのではなかろうか。姪っ子らに見守られながら尾道の山間にひとり暮らす石井哲代さん。中国新聞の連載記事を契機に反響が広がり、書籍も発行された。映画は1月31日から県内5館で先行し、4月18日から全国公開を控える。100歳を超えて、まさか映画デビューとは哲代さんも想定外だったろう。101歳から104歳の現在まで機嫌良く、気負いのない日常を映す。「元気をもらった」「人生の目標にしたい」といった声が多く、満員御礼の日も少なくないという。八丁座を運営する序破急(中区)社長の蔵本順子さんは、「この映画は午前と午後の1日2回上演で始めたが、収容し切れていないと思っているところ。世界情勢を反映してかシリアスな映画が多い中、笑えて、朗らか、映画館を出ても前向きな気分に満たされるといった作品は少なく、何度観ても元気をくれる」郊外のシネコンが台頭し、市内中心部では映画館の閉鎖が続く中、2010年11月に福屋八丁堀本店8階にオープン。庶民が楽しんだ江戸時代の芝居小屋をイメージし、くつろいで鑑賞できるよう席周りをゆったりとさせた。ファンの心をつかみ、リピーターも多い。ロビーでコーヒーを飲みながらのんびりと過ごす姿もちらほら。「まちなかならではの良さがあります。買い物のついでに時間が空いたから、ふらっと立ち寄れる気楽な映画館にしたいと考えました。むろん観たいと思う映画が何よりですが、格別の目的意識がなくとも、映画を観るという選択が日常生活に刺激をもたらし、新鮮な気分にしてくれます。そうした映画の魅力は時代と共にある。コロナ禍前にキャッシュレスやネット予約できるシステムを導入しましたが、自動発券機は置かないで、対面でチケットを販売。来館者と会話を交わすことも大事な仕事の一つと考えています。たわいもない会話や、非効率の中に人と人がつながる大切な時間が生まれてくることを忘れてはならないと思っています」良い映画と、興行収入は必ずしも比例しない。しかし観てほしい作品は動員数が望めなくても上映する。これからも変わることのない信条だ。八丁座と広島東映プラザビル(中区)8階にあるサロンシネマの2館合わせて年間約350本を上映。目的がなくても立ち寄る行きつけの映画館でありたいという。一方で、ネット配信の普及により手軽にどこでも、いつでも観たい映画を観ることができるようになった。少なからず影響を受ける。八丁座開館15周年を迎える今年、3月開業の広島新駅ビル「ミナモア」にもシネコンが入る。八丁座、サロンシネマを取り巻く環境はさらに厳しさを増す。家業を受け継ぎ、生業として広島で60数年にわたり映画を届けてきた。人件費や設備の維持管理費も含め、運営は決して甘くないが、それでも映画の力を信じる。心も体もさびない哲代さんの生き方に重なる。「入館料は値上げせず、シニアは1000円。やせ我慢していますが都会のオアシスであり続けたい」くよくよせんの、パッと笑い飛ばす。尾道を飛び出し、そう声をかけてくれる。

担当記者:藤井

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