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体温調節ラボ(福山市神辺町川南、橘高薫所長)は、夏場の涼しい服や冬場に発熱する下着など機能衣服の性能を数値化する「発汗サーマルマネキン」(参照:写真)を開発した。機能衣服メーカーのサンエス(福山市)に1号機を納入し、新商品開発に活用されている。第30回ひろしまベンチャー育成賞(個人)銀賞を受けた。サンエスでファン付きジャケットや中空糸膜を使った水冷シャツ(涼神服)などの開発に携わった経験から、従来の感覚評価に代わる発汗サーマルマネキンの必要性を認識。従来品は事前に発汗量を設定する仕様で、発汗量を制御して皮膚温を一定に保つ機能がないため参考データしか取れなかった。開発した新製品は、発汗による温度制御機能があり必要最低限の発汗量で皮膚温を一定に保つことで、①運動に相当する加温電力、②熱交換、③体温調節に作用する有効発汗量、④無効発汗量、⑤冷却衣服の冷却性能、⑥皮膚表面温度が測定できる。保温インナー服と綿100%シャツの性能比較を行い、性能差を数値化することもできた。従来品はデータ整理に専門知識が必要で手間と時間がかかったが、全自動化を進め5分程度でデータ整理が完了する。また価格も従来品の10分の1程度に抑える。橘高所長は福山市出身の63歳。大学卒業後、三菱重工系の中菱エンジニアリングで国産宇宙ロケットの設計を担当。1990年にUターンしてサンエスに入社し、ベルチェ素子を利用した電子ネッククーラー、ファン付きジャケット用のオリジナル斜めファンや、中空糸膜を使った水冷シャツ(涼神服)などを開発した。2023年5月に定年退職し、体温調節ラボを設立した。現在まで約40件の特許出願に携わり、日本赤外線学会誌に水冷シャツの論文を発表、「集中力を高めたければ脳を冷やせ!」(ワニブックス)の共著もある。