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昨季6年目にして初めて規定投球回に達した床田寛樹は、冗談交じりに話す。「森下(暢仁)より打撃が良いと思う」。それを象徴する試合が2023年9月26日の中日戦だった。床田は8回途中まで5安打無失点に抑え、自己最多となる11勝目を挙げた。この試合で彼は3打数3安打(うち二塁打2本)を放つ。マウンドでのテンポの速い投球も魅力だが、とにかく打席でのセンスが良いのだ。23年の打率は2割7分5厘だった。落ち着いたマウンドさばき。長いイニングを投げるための「ギアの上げ下げ」。周囲をリラックスさせる独特の人柄。どの角度から見ても今、一番信頼できる左腕である。状況に応じて投げ分ける2種のツーシーム、時々勝負球に使うパームボール。球団の評価も高く、彼はついに1億円プレーヤーになった。その床田が23年シーズン途中から新球を投げ始めた。9月15日阪神戦の3回、4番大山悠輔を追い込んでからの3球目。球速133㌔のど真ん中の遅球に大山のバットが空を切った。「いける!」。床田も捕手の坂倉将吾もそう思ったという。この球は床田が練習中に、同じ球を得意とする森下から教わったもので、彼はその後、この〝森下チェンジアップ〟を有効に活用した。この気持ちの余裕、気軽さが床田の長所だ。あのパームボールも2軍の試合中に思い付いて投げ始めたものという。彼はぶっつけ本番で投げることで「投げれば前に進む」と話す。彼のサバサバした性格が、好循環をつくり出す。7年目の今季もまた〝左のエース〟の座は譲らない。自身初の開幕投手も夢ではない。

プロフィル

迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」

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