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3月29日のDeNAとの開幕戦。カープファン待望の田村俊介(20歳)は4打数4三振のスタートを切った。これはあの長嶋茂雄のデビュー時と同じで、どこか物語性を感じる。同月6、7日の欧州代表と日本代表の強化試合で、彼を招集した井端弘和日本代表監督の「抜擢ではなく自信を持って選んだ。今秋のプレミア12、次のWBC、4年後の五輪にも入ってくる」という言葉が、田村への期待感にいっそう拍車を掛けた。田村はいつも、自主トレで指導を受けた松山竜平の助言を口にする。「全身の力を抜いて、バットをセンター方向に投げ出すように…」。これが彼の打撃の基本である。そしてもう一つ。新井貴浩監督からは「泳いでもいい。ポイントを少し前(投手側)に…」。この点について、前田智徳(野球解説者)が「ボール1個分くらい?」と聞いたことがあった。その答えが前田を驚かせる。「うーん。ボール8個分くらいですかね」。この打ち方は、バットにボールが当たる確率は高くなるものの、長打が生まれにくくなる。その一方で田村は、日本代表チームで4番を打った村上宗隆(ヤクルト)に打席での構え方について話を聞いた。村上の打撃はできるだけボールを引き付け、自分のポイントでフルスイングするスタイルである。今季は「若き日の田村の打撃スタイル」を固めるシーズンになる。まだ外野守備でのミスが目立つが、これも全ての名選手が通った道である。カープファンは、同じ高卒2、3年目で1軍に定着した前田智徳、鈴木誠也の再来を思い描いている。今季は田村から目が離せない。
プロフィル
迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」