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カープの来季の課題の一つは、不動の4番が定着するかどうかであろう。そのため球団は、米・大リーグで通算21本塁打を放ったモンテロ(ロッキーズ)と、同マイナーリーグ通算104本塁打のファビアン(レンジャーズ傘下)を獲得した。これに対抗する日本人打者の一番手が、入団以来3年間も4番候補と騒がれながら、いまだにブレークしそうでしない末包昇大である。カープファンが彼に期待する訳は、どことなく備えている「主砲の資質」である。まずは打球を遠くへ飛ばす天性の能力。また身体が見た目よりも柔らかく、気持ちが乗っているときにはタイミングを外されても打球を外野の間に落とせる。今季の成績は、2軍で89打数18安打(打率.226)1本塁打だったのに対し、1軍に上がると286打数68安打(同.238)9本塁打を放った。つまり大きな舞台になるほど気合が入り、よく打つのだ。特に前の打者がすごい打球(本塁打など)を飛ばすと、それに続くことが多かった。一方で弱点も目立つ。特に相手投手の攻め方を読む力に、まだ難を感じる。そのため相手の術中にはまることが多く、ベース板から遠ざかるアウトコースの誘い球に手を出して三振を重ねた。ちなみに今季は規定打席に未到達ながら、三振数はリーグ16位の85。これを少しでも改善しない限り、新外国人2人の対抗馬にはなりにくい。それでもファンは末包に大きな期待を寄せている。彼の言葉が印象に残る。「試合に出られるか出られないかは、打つか打たないかだけの話だ」。来季の4番争いから目が離せない。
プロフィル
迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」