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1979年の日本シリーズ、カープ対近鉄の第7戦を描いたノンフィクション作品「江夏の21球」は不朽の名作になった。ただ私の中では「栗林の23球」も強く印象に残っている。それは2021年5月8日、敵地の中日戦。4―3で1点リードの8回に3番手の塹江敦哉が崩れ、1死満塁の大ピンチを迎えた場面である。ここからの展開は劇画のようだった。1点もやれない場面でカープベンチが動いた。プロに入ってからまだ失点のなかった新人・栗林良吏がマウンドへ。中日ベンチは、代打としてベテラン・井領雅貴。栗林はこう考えた。「外野フライはダメ。内野ゴロ併殺か、奪三振しかない」。私は、この徹底した意識が本気で実行されたことに驚いた。栗林は1球目から全球、ベース付近でワンバウンドするフォークボールを投げた。井領は、3球のうち2球を空振り。そして栗林の意図を読み、コンパクトなスイングのためバットを短く持ち変えた。それでも栗林は4球目のフォークで投ゴロを打たせ、ボールは捕手から一塁手に渡り併殺に。栗林は自らの狙い通り、この回をゼロに抑えた。彼の筋書き力と、それを暴投のリスクを臆せず実行に移した能力は「すごい!」の一言である。そして9回。彼は一転してストレート勝負に出た。しかし2者連続四球で無死一、二塁のピンチ。1死のあと4番・ビシエドに5球フォークボールを続けて、空振り三振。5番・高橋周平もフォークボールで二塁ゴロに仕留めた。それはチームを救う23球だった。カープは今しばらく、栗林にクローザーを任せておけばよい。

プロフィル

迫 勝則(さこ かつのり) 1946年生まれ。マツダ退社後に広島国際学院大学部長などを務め、執筆・講演活動を続ける。近著は「森下に惚れる」「逆境の美学」

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