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能登へ支援の輪
元日に能登半島を襲った震災から1カ月。多くの人々が避難生活を送る被災地へ、県内企業からも次々支援が集まっている。マツダは日本赤十字社を通じ1000万円を寄付。販売子会社の北陸マツダ七尾店は施設や一部従業員が被災したものの、1月6日に予定から2日遅れで新年営業を始めたという。また17〜22日の間、マツダ病院と広島大学病院から災害支援ナース4人が現地へ赴いた。マツダ病院の船田健一看護師長は、「西日本豪雨で全国から力を貸していただいた。少しでも恩返しできればという思いもあります。被災者の体調はもちろん、心にも寄り添っていきたい」中国電力子会社で送配電を手掛ける中国電力ネットワークは延べ60人超の技術者や作業車を派遣。インフラの復旧を支えるほか、両社から300万円ずつを寄付する。ひろぎんHDは700万円。加えて130店舗の利用客とグループ社員からも義援金を募る。イズミもグループ191店舗で1月末まで募金活動を進め、日本赤十字社等を通じて支援。総合建設業の山陽工業(中区十日市町)は23日、従業員6人を派遣した。灯油や生活用水を運ぶための車両運転などで協力する。富山防災センターを拠点に、約1週間活動する予定。災害協定を結ぶ国土交通省の要請に応じた。2010年発生した庄原市豪雨災害を皮切りに、九州北部や広島市北部での豪雨災害時などにほぼ毎年協力し、それぞれで感謝状を受ける。鈴江克彦社長は、「砂防えん堤や高潮堤防などを本業で施工。災害復興や被害の未然防止と親和性が高い。今後も被災して困っている人に手を差し伸べていきたい」月日がたつと支援の意識は薄れがち。われわれ一人一人が助け合う心の備えを確認していく、そうした契機としたい。
地方創生の虚実
人口を増やそうと各地で対策が打ち出される。しかし昨年、中国地方で人口が増えた自治体は東広島市、海田町、鳥取県日吉津村だけという。このまま地域の停滞を待つわけにはいかない。1月22日にあった広島経営同友会(三村邦雄会長)の新春講演会で、日本経済新聞社広島支局の長沼俊洋支局長が「地方創生の虚実」と題し、「ゆるキャラとB級グルメ考案などの全国横並びの取り組みや、補助金頼みで自立運営する当てのない事業が多い。地方創生に勝利の方程式はなく、地域によって有効な手だては違う。リーダーシップを発揮する〝人〟も重要になる」例えば兵庫県明石市の市長を務めた泉房穂さんは、子どもの医療費や公共施設の入場料など五つの無料化へと大胆に踏みきった。出生率は約10年間で1.48から1.65に改善する。神戸のベッドタウンとして、若い夫婦が仕事にありつける環境も後押しした。観光振興策も、金を使ってもらう仕組みでなければ続かないと指摘。G7サミットを機に多くの人が訪れる広島は、宿泊者数や消費額の少なさが課題に挙がる。来年の大阪万博に向け、もうかる仕組みをどう構築するのか、虚実が試される。
生き残るDX戦略
スイスのビジネススクールIMD(国際経営開発研究所)が発表した昨年の世界デジタル競争力ランキングによると、64国・地域のうち上位から米国、オランダ、シンガポールと続き、日本は過去最低の32位。デジタルスキルは63位で、DX化の遅れが一層目立つ。2月26日にディグナのFC加盟で「DX学校 広島中央おりづる校」を開校する文華堂(中区)の伊東剛社長は2020年現職に就く前、10年ほどシステムエンジニア経験がある。「早速、自社のIT化を図ったが、社内に経験者はいなく、顧客先の相談・サポートを手掛けても、なかなか情報共有できない壁に幾度もぶつかった。社内にIT人材がいないとDX推進は難しい。人口減を受け業務効率化は待ったなし。付加価値を高め新規事業に乗り出せる体力を培うためにも社内にⅠT人材を育ててほしい」開校記念セミナーに登壇するDX学校校長でディグナの梅崎健理社長は当時、ツイッター(現X)達人で17歳の高校生の時、〝〜なう。〟が2010年の「ユーキャン新語・流行語大賞」トップ10入りした12月1日に同社を設立。09年末、憧れのソフトバンクの孫正義社長にツイッターで「いつか会いに行きます」と呼びかけ、3カ月後に対面したという実践派。IT導入診断士の伊東社長は「経営者に参加してもらいたい」と話す。